自転車泥棒

2022.05.09 18:01

自転車泥棒

4月14日の写メ日記にて、自転車が盗まれたので新しい自転車「まいける2号」を購入した事を書かせて頂きました。

 

 

一昨日、その「まいける2号」が盗まれました。

 

 

今度は、自宅にて盗まれました。

(鍵はかけていました)

 

強い悲しみが、心の深部から身体全体へと広がっていく感覚がありました。

 

自転車が無いと生活に支障が出る地域に住んでいるため、泣きながら「まいける3号」を購入しました。

 

しかし、今日!近くのスーパーを通りかかると

 

盗まれたはずの「まいける2号」が道路脇に置かれていたのです。

 

「まいける2号」が無事だった事への嬉しさと、呑気に乗られていた事への怒りで心臓の鼓動が速くなりました。

 

もしかしたら犯人が現れるかもしれない。

 

僕は、少し離れた所で「まいける2号」を見張りました。

 

10分、20分、30分、1時間……。

 

犯人は現れません。スーパーの買い物に来ているにしては戻るのが遅いです。

 

すると、駐輪監視員のおじさんが「まいける2号」の近くにやってきました。

 

おじさんは、駐輪禁止の用紙をハンドルに括り付け、写真を撮り始めました。

 

「これはまずい!」と思い。

 

「すみません!この自転車、盗まれたやつで今見つけて見張ってるんです。もう新しい自転車買っちゃって…。」

 

と言いました。するとおじさんは優しい声で

 

「そうなの〜。それは大変だったね〜。取り敢えず、違反の紙は外しとくね。何かあったらすぐ呼んで!」

 

と言い、他の違反自転車の所に歩いて行きました。

 

その後も30分見張っていましたが、犯人は現れません。

 

恐らく乗り回した後、ここに放置したのでしょう。

 

家に持って帰るために、「まいける2号」の元に行くと、さっきのおじさんが僕の所にやってきます。

 

「犯人現れなかったか〜。多分置いてったんだろうね。取り敢えずは戻ってきて良かったね。辛い事もあると思うけど、いつか良い事もあるよ。」

 

と言い、僕の肩をポンと叩いてくれました。

 

泣きそうになりました。

 

悲しい時、心優しい言葉がどれだけ力になるか。

 

初対面の男を、実の息子の様に励ましてくれたおじさんのお陰で、立ち直る事ができました。

 

僕もそんなセラピストになりたいな。

 

痛い出費でしたが、人生において大切な事を学びました。

 

あと、これから「まいける3号」は家の中で保管します。

 

 

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